コラム

リブーターの設定を後継機種へ移行してみた/設定データ・スケジュールデータの移行方法

技術コラム

こんにちは!私は普段、カスタマーサポート課でお客様対応を担当しています。

このコラムでは、リブーターを操作する中で気付いたお役立ちポイントを、お客様にも分かりやすくお伝えできればと思っています。

いきなりですが、設備の更新やリプレースの際、
「設定は引き継げるのだろうか」「今まで設定していたスケジュールはそのまま使えるのだろうか」
と気になったことはありませんか?
私も最初は作業量が多そうで身構えていたのですが、実際にやってみると、想像していたよりも簡単に移行できることがわかりました!

そこで本記事ではRSC-MT4HSから後継機種であるRSC-4NC-MTへの、設定データとスケジュールデータの移行方法を、実際の画面を交えながらご紹介します。

※本記事で紹介する手順は、RSC-MT4HSからRSC-4NC-MTへの移行を例としていますが、他の機種でも同様の方法で行えます。

【機種設定データの移行方法】

環境

  • 接続方法:Telnet(Tera Termを使用)
  • 接続構成:リブーターとPCを同一LAN内へ接続
  • 旧機種:RSC-MT4HS(ver.4.30A.250204/RSC.240808)
  • 新機種:RSC-4NC-MT(ver.4.30G.260625/RS.260612)

今回は、ターミナルソフトとしてTera Termを使用しました。

Telnet接続はPowerShellやコマンドプロンプトからも行えますが、設定リストを取得した際に表示内容をまとめてコピーしにくい場合があります。そのため、本記事では設定リストの保存や流し込みを行いやすいターミナルソフト(Tera Term)を使用します。

手順

設定を保存する

1.Telnetサーバー機能を有効にする

デフォルトではTelnetサーバー機能は無効になっています。そのため、RSC-MT4HSのWeb画面から、[ネットワーク設定]>[Telnet:有効]にします。

なお、シリアル機能は初期状態で有効になっているため、シリアルケーブルがあればシリアル接続で設定の保存や書き込みを行うことも可能です。本記事ではTelnet接続を使用していますが、操作のしやすさを重視する場合は、シリアル接続での設定移行もおすすめです。

2.Tera Termを使用してRSC-MT4HSへTelnet接続を行う。

TeraTermを起動すると新しい接続を行うための設定を求められます。(画像を参照)

TCP/IPを選択し、ホストにはRSC-MT4HSのIPアドレスを入力します。続いて、Telnetを選択し、TCPポート番号がリブーターの設定と一致していることを確認して、[OK]をクリックします。

3.Enterを押すとIDとPASSが求められるので入力。

[220 RSC-MT4HS(MT4HS)sever ready.]と表示されます。
Enterを押し、IDとパスワードを入力してください。

この時入力した文字は画面上に表示されませんが正常に入力されています。

4. [OK]が表示されたら、Enterキーを押してプロンプト(MT4HS>)を表示させる。

[MT4HS>]と表示され、カーソルが点滅した状態になります。その状態で[5]へ進みます。

5. “&SAVE" と入力、入力を終えたらEnterを押す。
&」を入力した際、入力文字が画面に表示されませんが、RSC-MT4HS側には正しく送信されています。

6. [LOAD_BEGIN] 、それに続いて一連の変数設定コマンド、最後に [LOAD_END] がテキストデータとして出力される。

7.出力された [LOAD_BEGIN] から [LOAD_END] までの範囲をコピーし、テキストエディタへペースト、保存。

これにより、設定リストを保存することができます。
保存した設定リストはテキスト形式で出力されるため、必要に応じて内容を編集できます。新しい機種でIPアドレスやネットワーク設定を変更したい場合は、テキストエディタで編集したうえで設定データを流し込むことも可能です。

8.RSC-MT4HSとの接続を切断。

設定を書き込む

1.1と同様にTelnetでRSC-4NC-MTにアクセス。

2.先ほど保存しておいた設定リストをコピー。

3.TeraTerm上で右クリックをするとクリップボード画面が表示されるので[OK]をクリック。

4.変数が流し込まれる。 [LOAD_END] が表示されるのでEnterを押す。[220CommandOK.]と出たら完了

変数が流し込まれる際、各変数の設定値が表示されます。

例えば、

MT4HS>.nonceTime=180
MT4HS> nonceTime=180

のように、送信した設定値と本体へ反映された応答値が一致していることを確認してください。
値が一致していない項目がある場合は、その設定が正しく反映されていない可能性があります。

5.コマンドCPURESETを入力。Telnetが切断され、CPUリセットが開始されます

流し込んだ後は、CPUリセットが必要となります。
CPUリセット後、新しい設定が適応されます。IPアドレスなどネットワークの設定についても新しい設定値が適用されますのでご注意ください 。

設定の移行ができたか確認する

RSC-MT4HSから取得した設定データと、設定を反映した後のRSC-4NC-MTから取得した設定データを比較することで、設定が正しく移行されたか確認できます。

今回は、テキスト比較ツールを使用して2つの設定データを比較しました。差分がなければ、RSC-MT4HSの設定がRSC-4NC-MTへ正しく反映されていることを確認できます。

ただし、RSC-4NC-MTでは廃止された設定項目(変数)があるため、それらの項目については差分が表示されます。そのため一部の差分が表示された場合でも、設定移行に失敗していることを意味するものではありません。

移行後に実際の動作を確認するだけでも問題ありませんが、設定内容まで含めて確認したい場合は、テキスト比較ツールによる確認をおすすめします。

移行時に知っておきたいこと

機種設定データに含まれない項目がある

機種設定データには、すべての設定や情報が保存されるわけではありません。
例えば以下の項目は移行対象外となります。

Telnetパスワード

RSC-4NC-MTへ設定を流し込む前に設定するため、コピーは不要です。

Read Only変数

設定値ではなく機器の状態情報のため、移行対象ではありません。

スケジュールデータ

機種設定データには含まれないため、次に説明する方法で移行します。

設定反映後はCPUリセットを忘れずに

設定データの流し込みが完了したら、最後にCPUリセットを実行します。
機種設定データにはネットワーク設定なども含まれているため、設定を反映するにはCPUリセットが必要です。
CPUリセットを実行すると、Telnet接続が切断され、CPUリセットが開始されます。リセット完了後は、反映された設定で動作を開始します。

なお、設定データにはIPアドレスなどのネットワーク設定も含まれているため、旧機種の設定を引き継ぐ場合、CPUリセット後の接続先が変更されることがあります。変更後は、新しく設定されたIPアドレスで接続してください。

【スケジュールデータの移行方法】

機種設定データとは別に、スケジュールデータも移行できます。
スケジュールデータはTelnet接続を行わずに、Web画面から保存・読込ができるため、機種設定データの移行よりも簡単に行えました。

環境

  • 接続方法:Webブラウザ(google Chrome)
  • 旧機種:RSC-MT4HS(ver.4.30A.250204/RSC.240808)
  • 新機種:RSC-4NC-MT(4.30G.260625/RS.260612)

手順

RSC-MT4HSからスケジュールデータを書き出す

1. WebブラウザでRSC-MT4HSにアクセスする

2. メニューから[スケジュール]>[スケジュール関連のデータファイルを管理]を開く

3. [全スケジュール:表示]をクリック

4. 別タブが開きスケジュール設定内容が表示される。

設定内容が表示されたページをブラウザの「名前を付けて保存」で書き出しておきます。この時ファイル名は変更しないでください。

また、使っているブラウザがChromeの場合、[翻訳]が表示される場合がありますが適用せずそのまま保存してください。

RSC-4NC-MTへスケジュールデータを読み込む

1. WebブラウザでRSC-4NC-MTにアクセスする

2.メニューから[スケジュール]>[スケジュール関連のデータファイルを管理]を開く

3.[全スケジュール:ファイルの選択]をクリック

4.ファイルを選択する画面が開かれるので、先ほど保存したスケジュールデータファイルを選択

5.[schdata.txt]が表示されるので[読込]をクリック

6.[スケジュールファイル (schdata.txt)の読み込み完了]と表示されたら完了

7.メニューから[スケジュール]>[スケジュール配置]を開き、流し込まれているのを確認

8.使用しているスケジュールに応じて「全パターン」 についても同様の手順で保存・読込を行い、移行完了

スケジュール設定では、「全スケジュール」はどの日に動作するか、「全パターン」は1日の動作内容を設定します。

設定したい内容に応じて、それぞれ保存・読込を行ってください。なお、RSC-4NC-MTでは任意の日付を休日として設定できる「ユーザー定義休日」に対応しています。こちらは移行対象ではないため、ご利用の場合は移行後に設定してください。

カレンダーの運用方法が変わりました

RSC-MT4HSで使用していたカレンダーデータは、RSC-4NC-MTへそのまま移行することはできません。

これは、RSC-MT4HSとRSC-4NC-MTでカレンダーデータの更新方法が異なるためです。
RSC-MT4HSでは、ファームウェアごとに固定のカレンダーデータが用意されていました。一方、RSC-4NC-MTでは、ユーザー自身でカレンダーデータを作成できる仕組みになっています。

そのため、移行後はRSC-4NC-MT側で新たにカレンダーを作成し、休日を設定する必要があります。

最初に設定する手間はありますが、一度作成してしまえば、カレンダー更新のためだけにファームウェアを更新する必要はありません。長く使い続けることを考えると、より運用しやすい仕組みになりました。

まとめ

今回はRSC-MT4HSからRSC-4NC-MTへの機種設定データおよびスケジュールデータの移行を実際に試してみました。

移行作業は、設定移行とスケジュール移行を合わせても10分程度で完了しました。

移行作業と聞くと「設定を全部作り直すのでは…?」と少し身構えていましたが、実際にやってみると機種設定データもスケジュールデータも問題なく移行することができ、安心しました。

今後後継機種への買い替えを検討されている皆様にとって、本記事がお役に立てば嬉しいです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!