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PHPの脆弱性とリブーター ― 当社製品が影響を受けない理由

技術コラム

こんにちは。明京電機のソフトウェア開発担当です。

2026年10月21日、プログラミング言語「PHP」の複数の脆弱性が公表されました。PHPはWebサイトだけでなく、一部のネットワーク機器のWeb管理機能にも使われているため、今回の脆弱性はそうした機器にも影響する可能性があります。

こうした中、当社のリブーターや接点制御製品には、パソコンやスマートフォンのブラウザから設定・操作できる機種があり、PHPを使用しているのか、今回の脆弱性の影響はないのかといったお問い合わせが寄せられています。

当社のリブーターおよび接点制御製品ではPHPを使用しておらず、今回の脆弱性による影響はありません。本件に伴うファームウェアの更新や設定変更も必要ありませんので、安心してご利用ください。

PHPを使わずに、どのようにWeb管理画面を実現しているのでしょうか。機器の中で動くソフトウェアとWeb管理画面の関係から、リブーターの仕組みをご紹介します。

1. PHPと機器のWeb管理画面の関係

ルーターやネットワークカメラなどには、パソコンやスマートフォンのブラウザから設定できる製品があります。機器の内部では、組み込まれたソフトウェアが通信や各種の制御を行っています。Web管理画面を備える製品では、そのソフトウェアがブラウザからの要求にも対応し、画面表示に必要な情報を返したり、設定変更を処理したりします。

PHPは、Webサーバー側で動作し、ページの生成やデータ処理などに使われるプログラミング言語です。Webサイトや問い合わせフォームで広く利用されており、機器のWeb管理機能に採用されることもあります。

ただ、ブラウザの管理画面から機器を設定できても、PHPを使用しているとは限りません。HTMLを生成する処理も、設定や操作を受け付ける処理も、機器内部の専用プログラムで実現できます。利用者には似たような画面に見えても、その内部の仕組みは製品によって異なります。

2. 今回のPHP脆弱性で注意したいこと

今回公表されたPHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)は、PHP内部の処理に関する問題です。悪用されると、遠隔の第三者にPHPの実行プロセスの権限で任意のコードを実行されるおそれがあります。

ただし、PHPを使用する製品がすべて今回の脆弱性の影響を受けるわけではありません。確認すべきなのは、PHPを使っているかどうかに加え、該当するバージョンや利用環境なのかという点です。

機器内部で使用されているソフトウェアの種類やバージョンは、利用者が直接確認できない場合があります。脆弱性への対策として、メーカーが提供するファームウェアの更新が必要になることもあります。機器の種類やWeb管理画面の有無だけでは影響を判断できないため、実際の影響や必要な対応については、メーカーが公表する情報が重要になります。

3. 明京電機の製品が影響を受けない理由

ここからは、明京電機のリブーターについて、製品の役割とWeb管理画面の仕組みをあわせてご紹介します。

リブーターの役割とWeb管理機能

リブーターは、ネットワーク機器などの状態を監視し、離れた場所から接続機器の電源ON/OFFやリブートを行う遠隔電源制御機器です。

監視条件や電源操作の方法など、リブーターには運用に合わせて設定できる項目があります。Web管理画面を備えた機種では、これらの設定や機器の状態確認、電源操作をブラウザから行えます。

PHPを使わないWebサーバー部分の仕組み

Web管理画面を備えた当社製品では、Webサーバー部分に汎用ミドルウェアを使用していません。機器内部の専用制御プログラムが、ブラウザに表示するためのHTMLを直接生成・出力しています。

当社のリブーターおよび接点制御製品では、PHPそのものを使用していません。そのため、今回公表されたPHPの脆弱性の影響を受けないのです。

4. まとめ

ルーターやネットワークカメラ、リブーターのようにブラウザから設定できる機器でも、内部で使われているソフトウェアは製品によって異なります。PHPの脆弱性が公表されたときに確認したいのは、Web管理画面の有無ではなく、PHPの使用状況や対象となるバージョン・環境です。

繰り返しになりますが、明京電機のリブーター・接点制御製品ではPHPを使用していないため、今回の脆弱性による影響はありません。普段は目にすることのない機器内部の話ですが、今回の話題を通じて、リブーターのWeb管理機能を支える仕組みの一端をご紹介しました。


▼関連情報・参考情報
電源管理クラウド365を含む当社製品・サービスの対応状況と、今回のPHP脆弱性に関する参考情報は、以下をご覧ください。

当社製品・サービスのPHPおよびApache Tomcatの使用状況と対応について(2026年10月23日)
IPA:PHPの脆弱性対策について(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619:PHP2shell)
JPCERT/CC:PHPにおける複数の脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)に関する注意喚起