社内PCの電源を管理するには?遠隔での管理方法もチェック

社内PCの電源を管理するには?遠隔での管理方法もチェック社内のPC・ルーターといった機器の電源管理は、コストの軽減やIT資産の適切な管理に欠かせません。電源管理の方法から、役立つツール・システムまで紹介します。取り上げる事例も参考にしながら、自社のニーズに合わせた対策を練りましょう。

電源管理はオフィスの課題

オフィスにおいて、PCやルーター・ハブといった機器の電源管理は欠かせない取り組みです。適切に電源を管理しないことで起こる問題を把握すると、対策の必要性が分かるでしょう。

電源管理が不適切だと起こるトラブル

PCをはじめとした機器の電源管理が適切でないと、次のような問題が起こります。

● 消費エネルギー、電気代が増える

● ノートPCのバッテリーが消耗しやすくなる

● 機器に熱がたまり、故障しやすくなる

まず挙げられるトラブルが、消費エネルギーの無駄な増加  です。PCやルーターなどの機器を使っていないときも電源がついていると、本来は必要ないはずの電気エネルギーを消費することになります。

消費エネルギーが増えれば電気代がかさむ上、特にノートPCではバッテリーに過剰な負荷がかかります。ランニングコストに加え、長い目で見たIT資産の購入コストも増大するでしょう。

ルーターやハブも、電源管理が適切でないと寿命が縮まってしまう機器です。電源を入れっぱなしにして熱がたまると、通信速度が遅くなったり不安定になったりする不具合も起こります。

近年はSDGsが注目されており、経済産業省は達成への取り組みの一環として省エネを掲げています。不要な電力消費をカットする施策は、コスト削減だけでなく企業イメージの向上にも貢献するでしょう。 

参考:SDGs (METI/経済産業省)

電源管理の方法には何がある?

オフィスでできる電源管理の方法として、どのような方法が挙げられるのでしょうか?シンプルな管理で足りる場合には、Windowsの電源オプションによる設定と、タイマー付き電源タップの活用といった手段があります。

Windowsの「電源オプション」で設定する

OSがWindows10のPCでは、「電源オプション」から電源プランの設定を変更することで、しばらく触らなかった場合はスリープにするような電源管理が可能です。

以下の手順で、Windows10の電源プランを変更できます。

1. スタートメニューを右クリックする

2. メニューから「電源オプション」を選択する

3. 「電源とスリープ」に表示される項目を設定していく

「電源とスリープ」の項目には、「画面」と「スリープ」があります。電源に接続しているときとバッテリー駆動時に分けて時間を指定し、その時間が経過したらディスプレイの電源を切る、PC本体をスリープ状態にするといった設定が可能です。

「関連設定」の「電源の追加設定」をクリックすると、任意の時間設定で新たな電源プランを作ることもできます。「バランス」「省電力」「高パフォーマンス」のいずれかをベースにカスタマイズし、分かりやすいプラン名を付けておきましょう。

ただ、電源プランの設定だけでは、各社員の状況に合わせてピッタリ設定できるとは限りません。社員が少し離席しただけでスリープになる設定を不便に感じれば、勝手に戻してしまう可能性もあります。

タイマー付きの電源タップを使う

電源管理をしたい機器がそれほど多くないなら、タイマー機能が付いた電源タップ(コンセントタイマー)を使うのも1つの手です。小規模なオフィスなら導入しやすいでしょう。

主に家庭用のアイテムではありますが、アナログ式からスマホでのリアルタイム操作が可能なものまで、幅広い商品が販売されています。

ただし、タイマー付きの電源タップは、あらかじめ電源をON・OFFする時刻を決めておけるケースでのみ使える手段です。スケジュールが流動的なオフィスでは現実的とはいえません。

遠隔では手動での電源管理が難しい

在宅勤務をはじめとしたテレワークにより、電源管理が難しくなったと感じている企業は多いかもしれません。管理される側・する側のどちらがテレワークでも、機器を直接操作する形では十分な電源管理ができないでしょう。

例えば、管理する側がWindowsの電源プランを設定した後、使う側が設定を変更してしまったまま気づけない可能性があります。遠隔でも適切な電源管理を実現するには、機器の近くにいなくても状態を把握し、電源の供給をコントロールできる仕組みづくりが必要です。

遠隔での電源管理を実現する明京のリブーター

遠隔地からの電源管理に課題を抱えているなら、明京電機が開発する「リブーター」の導入がおすすめです。リブーターの概要や導入のメリットとともに、選べるラインナップを紹介します。

リブーターは「電源制御装置」

明京電機が開発しているリブーターは、PC・ルーター・ハブといった機器につないで使用する電源制御装置です。接続した機器への電源供給を停止・再開することにより、電源管理を実現します。

対象機器の状態をチェックする死活監視で、フリーズしたときに自動で再起動(リブート)する働きから「リブーター」と名付けられました。

主な導入効果は機器のフリーズによるダウンタイム・復旧にかかる人件費の削減ですが、付加機能をうまく活用することで、遠隔地の機器の電源管理に役立ちます。特にPCだけでなくルーターやハブなど、業務に使う機器の電源を一元管理したい場合は重宝するでしょう。

対象機器に合わせた豊富なラインナップ

明京電機のリブーターは、幅広いシーンで活躍します。対象となる機器やコスト・設置スペースといったニーズに合わせて、機種を選べる点が強みです。例えば、PCを使うオフィスワークで役立つリブーターとして、以下のような機種を用意しています。

● WATCH BOOT L-zero RPC-M4LS  :PCやサーバーの電源制御に使える0U型の省スペースリブーター

● WATCH BOOT light RPC-M5CS :RPC-M4LSと同じ機能を持つ19インチハーフ型リブーター

● WATCH BOOT nino RPC-M2CS:必要最低限の機能に絞った廉価版

他にもサイネージ専用のリブーターや、住宅向けのエアコン・照明制御に使える機種などラインナップが豊富です。

製品紹介(リブーター)|明京電機

リブーターで電源管理を効率化した事例 

リブーターは実際、多くの企業に導入されてきました。豊富な事例の中から、テレワークで電源管理が効率化したケースを紹介します。

「WATCH BOOT nino RPC-M2CS」メール経由でPCを起動

廉価版の「WATCH BOOT nino RPC-M2CS」は、機能を絞ったリブーターです。導入することで節電やセキュリティの向上を実現できます。

あるモバイルソリューション企業では、テレワーク時に社用のPC・サーバーへアクセスするとき、出社しているメンバーに電源を入れてもらっていました。RPC-M2CSの機能を活用すれば、メールによる遠隔起動とリモートアクセスが行えます。

メール起動できれば、管理する側と使う側の距離を問わず必要なときにだけ機器の電源を入れることが可能です。無駄な電気代を消費しない上、セキュリティ面での不安も軽減します。

また、PCのOSを安全にシャットダウンさせてから電源供給もOFFしたいというご要望がある場合、TelnetやSSH通信でスクリプトを実行してOSをシャットダウンしてから該当アウトレットをOFFできる機能を有する機種もあります。

リブーターと併用したい「電源管理クラウド365」

紹介した事例のように、明京電機のリブーターはメールによる制御が可能です。ただ、対象機器の数や管理する立場にある人の知識によっては、メールでの制御では使いこなせない不安があるかもしれません。

より手軽に遠隔地からの電源制御を実現したいケースに向けて、明京電機は「電源管理クラウド365」の提供も始めました。電源管理クラウド365の概要と強みを紹介します。

IT機器の電源を一元管理できるサービス

電源管理クラウド365は、明京電機のリブーターと連携してIT機器を一元管理できるクラウドサービスです。オフィスワークに活用できるWATCH BOOTシリーズの、「L-zero RPC-M4LS」「light RPC-M5CS」「WATCH BOOT nino RPC-M2CS」全てに対応しています。

従来リブーターでの遠隔制御は、事例で触れたようにメールでの操作がメインでした。しかし現在は、電源管理クラウド365の登場によって、離れている場所からの管理が手軽にできるようになっています。

特に従業員がクラウドサービス上でのやり取りに慣れている場合は、導入の効果を感じやすいでしょう。もちろんPCだけでなくスマホからも確認や操作ができるため、移動中のスキマ時間にも管理ができます。

強みは機能の豊富さと管理の楽さ

電源管理クラウド365には、電源制御に関して以下のような機能があります。

● 遠隔電源制御:アウトレットごとに電源状態を確認しながら、電源のON・OFF・再起動といった操作をする

● グループ制御:アウトレット単位でグループを作って制御する

● スケジュール電源制御:曜日や日付を選択して、 指定の時間に電源を制御できます

遠隔地からの一元制御はもちろん、チームごとに機器を管理したい、管理者が操作できないときにあらかじめ制御のタイミングを決めておきたいといったニーズに対応しています。

管理する人の負担を軽減しているのも、電源管理クラウド365の魅力です。管理のしやすさを実現するために、次のような機能を搭載しました。

● 監視状態表示:パネルの色でリブーターの死活監視や温度監視状態を表示(正常なら水色、異常なら赤色)

● ネットワーク状態表示:パネルの色でリブーターのネットワーク状態を表示(リブーターとの通信が途絶したら黄色、自動リブートなどにより通信が回復したら水色に戻る)

機器やネットワークがどのような状態にあるのか、直感的に把握できるUIが特徴です。もちろん管理対象のIT機器は全て、ダッシュボードで確認できます。

また、アカウント登録したメールアドレス宛てに「途絶」「以上」「ログイン通知」といったステータスを知らせる「アラートメール」機能により、見逃しを防ぎます。異常・途絶などの状態変化、各種制御の実行といったログを確認できるため、トラブルが起こったときの原因究明にも役立つでしょう。

電源管理の課題には明京のソリューションを

エネルギー価格の高騰やエコへの意識の高まりが進む現代では、PCをはじめとしたIT機器の電源管理が急務となっています。特に管理する人が近くにいないテレワークでは、いかに電源管理を自動化できる仕組みを作るかが重要です。

Windowsの電源プラン設定やタイマー付き電源タップを利用する方法もありますが、状況に合わせた細やかな対応は難しいでしょう。電源管理の課題を解決するにはやはり、明京電機のリブーターや電源管理クラウド365のように、企業の電源制御を目的として作られたソリューションの導入がおすすめです。

明京電機では、リブーターの設定や機種の選定など導入・運用に当たるサポートも実施しています。監視・制御できる機器も幅広いので、事業のニーズに合わせてぜひご検討ください。

お問い合わせはこちらから

電源管理クラウド365

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