●TCP/IPネットワークによる遠隔電源制御
LecRecでは,本学学生が開発したソフトウェアを用いて収録カメラをTCP/IPネットワーク経由で自動遠隔制御して,講義中の担当教員を追跡してカメラ画角の中央に映るようにしている.このソフトウェアは現在でも少しずつ改良が加えられており,実際の講義教室をつかった動作試験などを時々実施している.また,収録カメラの撮影映像はNTSCビデオエンコーダを通じてネットワーク越しにモニタリング出来る.但し,収録カメラやNTSCエンコーダはPoEスイッチによる電源供給となっているため,それらの電源投入/遮断,或は,リセット操作はPoEスイッチ自体のON/OFFにて行うことになる.ところが,このPoEスイッチは教卓内部の隙間に押し込むように設置されており,電源操作のためには教卓の施錠された扉を開けてアクセスする必要がある.
このカメラ自動制御ソフトウェアの動作試験は実際の講義時間中に実施する事がしばしばあり,試験開始に先立ったカメラの電源投入,或は,プログラムの不具合からの復旧のためのハードウェアリセットを,当該講義時間中に行わねばならない場合がある.しかし,教員でも受講生でもない者が講義進行中に教卓内部に手を入れて作業するような状況が許される筈がない.そのため,教室へ入室しなくともネットワーク越しに機器の動作状況(電源供給状況)が確認でき,かつ,投入/遮断操作が行える機能が不可欠であった.
?この点でもTimeBoot mini(RSC-MT4H)はWebブラウザベースのユーザインターフェイスを備えるなど,十分な遠隔電源制御機能を提供している.
●厳しい動作環境に耐える頑健で信頼性の高いハードウェア
昨今の大学教室の教卓には,液晶プロジェクターへの映像分配機やスイッチャー,或は,ワイヤレスマイクレシーバ・音響アンプなど,各種AV機器が高密度に内蔵されており,それらの機器が全て稼働するとかなりの発熱量がある.また,我々の講義収録システムでは,これらの他に収録カメラ用PoEスイッチや収録アプライアンス装置などが加わるため,教卓内部温度は相当高温となり夏場など状況によっては40度近くに達していると推測される.
?そのような厳しい動作環境において,信頼出来る電源制御を行えず異常動作や故障を起こしてしまうようでは,安定した講義収録を行う事が出来ない.この点でも明京電機製品は十分な動作温度範囲が保証されており,これまで熱暴走など異常動作を起こした事は無い.その点で我々にとっては十分に信頼出来る製品と言える.
?以上のような点を踏まえて,我々の講義収録システムLecRecの運用においては,収録機器の遠隔電源制御を確実に行う事が出来る明京電機製品は十分に満足のゆく選択であったと考えている.
京都産業大学様運用URL
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